銀行のビジネスモデル転換期
2017年11月、大手銀行はAIを導入し何万人という人員削減案を発表しました。地銀や信金など他の金融機関もいずれAIを導入して人員削減を図るのではないかと予想されますし、10年後消えて無くなる職業として以前から貸付係事務員や銀行窓口係が取り沙汰されていましたが、どうやら現実のこととなりそうです。
人口減少により貸金量増加が見込めない、マイナス金利による利鞘の減少、事業性評価、顧客との共通価値の創造、AI導入による人員配置転換など、従来からあった銀行のビジネスモデル転換期に差し掛かっているのではないかと考えます。
AI導入による人員削減の話を支店長クラスにしてみると
「この先どうなるのかメチャクチャ考えています」
「色々と考えてはいるのですが、どうするのがベストなのかまだわからない状況でして・・・」
と温度差はあるものの思考を重ねていらっしゃいましたが、30代の若手行員に聞いてみたところ
「ああ、発表がありましたね」
「金融庁が事業性評価をうたっている以上、人じゃないと評価できないと思うので大丈夫じゃないでしょうか?」
とあまり危機感が感じられません。私に本心を話されていないだけで、その方なりに色々と考えていらっしゃるのかもしれませんが・・・
デジカメやプリンターの普及により町のカメラ屋さんが激減し、またアマゾンなどネット業者の台頭により町の本屋さんが激減したように、AIの発達によりバンカーの仕事が激減するという事態にはならないのでしょうか?
危機感を持って時代の流れの沿った(あるいは時代の更に先をいった)ビジネスモデルを構築した銀行は生き残れると思いますが、危機感を持っていないバンカーも一緒に生き残れるのでしょうか?