矢頭 宣男氏(通販会社㈱やずやの創業者)

『人は誰でも天から一通の手紙を授かっている。そこにはその人の天職が書かれている。それを開くときがいつか必ず来ます』
故 矢頭社長がその手紙を開かれたのは44歳のとき。結婚して10年で12回転居され、毎年年賀状の住所や仕事が変わっていたそうです。当時、司会業と健康食品の販売業をされていましたが、他にホカ弁もいいし、イベント業も面白そう。いきいきと仕事をする周りの人が羨ましく、他に何かできることはないかとまだフラフラしているという状況でした。それまでは転職を繰り返し、脱サラも1年で立て続けに失敗し、最初は仕方なく健康食品を始められました。しかし、ミシン・ピアノ・住宅やクロレラ販売で営業センスを磨き、パブ支配人時代の経験は女性中心の職場作りに役立ち、司会のトークは通販の電話対応に活かされ、結婚式の演出は感動を呼ぶ通販チラシのコピーライティングに結び付き、失敗だと思っていた過去の経験が全てプラスに転じたのが、通販に特化した健康食品販売業をやると決意された44歳のときからです。
「大企業に勤めている友人に比べると、私は根無し草のような人生で恥ずかしかった。でも、私を含め学生時代や20代で自分の天職がわかる人は少ないと思う。チャレンジを積み重ね、失敗して初めて気づくんじゃないかな。だから、チャレンジして転(こ)けた人を笑ってはいけない。大半の人は何もせず、ただ傍観しているに等しいが、転けたということは何かを成そうと行動を起こしていたからだ。変わるには、成長するには行動しかない。行動=今まで経験していないチャレンジの9割は失敗して当然だ。人生はまさに七転び八起きですから。」