現状維持の法則

飲食店は山ほどあるのに、いつも同じ店に行ってしまう。メニュー表にはたくさんの料理が載っているのに、いつも同じものを頼んでしまう。選択肢は多ければ多いほどよさそうに思われますが、実際は逆で選択肢が増えれば人は選ぶことができなくなり、結局いつもと同じ選択をしてしまう傾向にあります。このように他も選ぶことができるのに同じものを選び続けることを「現状維持の法則」といいます。
今の会社に不満があって転職したいと思いながら「もう暫く様子見かな?」などと言って何年も勤め続けるのは、現状を変えて今より状況が悪くなるという損失回避の心理が働くのと、現状維持のほうが楽だという心理の両方が働くからだと言われています。
こうした現状維持の法則を利用したものが、化粧品などのお試しサービスです。「2週間トライアルセット」を使い終わるころにはすっかり使い続けたくなるという心境になっています。
(参考文献:ビジネス法則大全)